男女の間で友情は成立する?
昔から「男女間の友情は成り立つか」といったことが議論されることがあります。
「成り立つ」という人もいれば「成り立たない」という人もいて、実際のところ結論は出ていません。
人は幼児期を過ぎると、同調行動を基本として友人関係を築くといわれています。
そのため、同じような遊びや行動パターンの同性、同年齢の仲間関係ができてきます。
青年期になると、悩みや不安も打ち明け合える親密な友人を持つようになります。
そしてこの頃から、異性に対して好意(ライク)とも愛(ラブ)とも判断がつかない感情を持つようになります。
アメリカの心理学者サリバンは、同性、同年齢との友人づき合いがきちんと築かれないまま、異性とのつき合いを始めると、本当に親密な関係をつくることはむずかしいと言っています。
異性という違う世界を持つ相手を受け入れ、親しい関係を続けるというのは、簡単なことではないようです。
「男女間の友情は成り立つ」と考える人は、交友関係が広く、同性、異性を問わず複雑なつき合いに慣れた人間関係の上級者といえます。
実際に、異性の友人と良好な関係を築いた実績があり、また、恋愛関係も豊富ですが、束縛されるのを嫌う傾向もあります。
一方、「男女間の友情は成り立たない」と思う人は、実際に異性と友情関係をもつことはむずかしいでしょう。
このタイプの人は、異性に対して消極的な半面、相手に自分の異性としての魅力をわかってほしいと考えます。
恋愛以外の男女のあいまいな関係を好まない傾向があるのです。
また、異性に対してだけでなく、人の好き嫌いがはっきりしているので、広く浅いつき合いは好みません。
信頼できる友人を限定してつき合う人が多いでしょう。
参考図書:人間関係の心理学/よくわかる心理学
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