ウワサ話が好きな人の願望とは?
好むと好まざるとにかかわらず、人が集まるところにはウワサ話が起こるものです。
どこから聞いてきたのか、知人のプライベートな出来事や、職場で起こった事件などを「ここだけの話」などと言って、話す人がいます。
このような人物には、誰もいい印象は持たないものです。
ウワサ話を好んでする人は、好奇心旺盛なおしゃべり好きというだけではなく、他者に評価されたいという願望があると考えられます。
自ら話題を提供することで、新情報に敏感で、物事に精通していることをアピールし、自分の価値を上げたいと思っているのです。
ただし、ウワサ話をすることが必ずしも悪いこととはいえません。
ウワサ話をするとき、人の脳にはドーパミンに似た脳内物質が放出されるそうです。
そのため、不安やストレスを緩和するプロゲステロン(横体ホルモン)の濃度が上昇することがわかっています。
こうしたことから、ウワサ話は、人間の生存本能の一つであり、社会的コミュニケーションの手段といった見方もあります。
人は、他者を理解するために、その人を知りたいという欲求があります。
本人から直接話を聞いたり、周囲からの情報を集めようとしたりする心理が、ウワサ話につながっていくのです。
アメリカのウェーバー州立大学コミュニケーション学教授スーザンは、「内容がウワサ話であっても、会話は他者との親交を深めるための重要な方法の一つ」と述べています。
特に、言語情報の処理能力に長けた女性同士の場合は、ウワサ話や世間話がコミュニケーションの潤滑油になります。
その場にいる誰にも差し障りなく、適度に興味を引く内容を話すことで、自分の価値を表現ことができるのです。
参考図書:人間関係の心理学/よくわかる心理学
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