子どものやる気をうまく引き出す方法
子どもの頃、「成績が上がったら、欲しいものを買ってあげる」などと、親に言われた経験はありませんか?
報酬を約束されると、人はやる気になりますが、結果的には悪影響をもたらすという報告があります。
アメリカの心理学者レッパーらは保育園の園児を次の3つの条件のグループに分け、色とりどりのマジックで絵を描かせる実験をしました。
@絵を描いたら、金色のシールとリボンのついた賞状をあげる約束したグループ。
A@と同じ賞状がもらえるが、絵を描き終わるまでもらえることを知らせないグループ。
B賞状をあげる約束もせず、賞状をもらえないグループ。
絵を描かせたあと、@Aの園児には賞状を渡し、さらにその賞状がみんなに見えるように掲示板に張り出しました。
Bは何もありません。
実感後も、保育園内に紙とマジックを常備し、自由に絵が描ける状態をつくりました。
すると、@の園児は、AとBの園児に比べ明らかに自分から絵を描いて遊んだ時間が少なかったのです。
この実感から、あらかじめ賞状が約束されていたことが、園児のやる気に悪影響を与えたことがわかりました。
ご褒美をもらえるとわかっているときのやる気は一時的なもので終わってしまうことが多いのです。
人が何かやろうとする動機には、外発的動機づけと内発的動機づけがあります。
前者は、園児の実験の賞状のように「これをやったらご褒美をあげるよ」という外からの働きかけが、行動のきっかけになるものです。
これを繰り返していると、ご褒美がなくなった途端にやる気をなくすことがわかっています。
一方、内発的動機づけは、他者からの評価や報酬は期待せず、自分が楽しいからやる、充実感があるからやるというものです。
たとえば、自分から勉強する子になってほしいと思うなら、「好きな勉強を好きな時にさせる」のが良いとされています。
こういう子は、最初は成績が伸びなくても、自主的に物事を進めるという習慣がつきます。
そして、いつの間にか他の子を追い越してしまうのです。
参考図書:人間関係の心理学/よくわかる心理学
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