ミネラルウォーター

ミネラルウォーター

ミネラルウォーターは1880年に「山城炭酸水」と言う商品で発売されたのが日本における市販ミネラルウォーターの最も古い記録だと言われており、以後1967年頃からウィスキーの水割り用としてミネラルウォーターを求める人が増えてきました。

 

しかし、「水と安全はタダで買える」というのが常識で、一般の家庭ではあまり普及しなかったが、1984年の夏の記録的な渇水をきっかけに家庭用ミネラルウォーターが売れ始めました。

 

さらに水道水の安全神話が崩壊した現在では、若者を中心にミネラルウォーターを飲む人が増え、1987年と1997年の1年間の消費量を比べると約9倍という驚くべき数字が発表されております。

 

ではミネラルウォーターは本当に安全なのでしょうか?

 

1995年にカナダ産のミネラルウォーターにカビの胞子が混入しているのが発見され「ミネラルウォーター安全神話にかげり」とマスコミで大きな騒ぎとなりました。

 

その後、厚生省の調査で異物混入が認められた違反品ミネラルウォーターは計41銘柄におよび、その中にカナダやオセアニア産のミネラルウォーターがいくつか含まれていたため、「外国産の水は危険」と言う不評も立ちましたが、実は違反品の本数は輸入品よりも国産品の方が圧倒的に多く、同年10月の厚生省生活衛生局の発表では輸入品の違反率が0.55%だったのに対し、国産品の違反率は5.58%もありました。

 

さらに、日本の厚生省のミネラルウォーター類の基準は、ミネラルウォーター先進国であるヨーロッパ諸国と比べ低いのも現状です。

 

例えば原水基準ですが、水道法を前提とした基準に加え、界面活性剤や農薬、鉱油などの環境汚染の指標となる物質についても触れられており、注記として「原水の汚染を防止するため、泉源地及び採水地点の環境保全を含め、その衛生確保には十分配慮されなければならない」という一文も併記されているのですが、より具体的な環境基準(「源泉地の近くに化学薬品を使用する農地やゴルフ場があってはならない」といったもの)はなく、また現在問題となっている「環境ホルモン」への対応も遅れているようです