アスベスト

アスベスト

石綿とも言われ、天然に産する繊維状鉱石で主成分は珪酸マグネシウム塩である。

 

石綿は耐熱性等にすぐれ建材や水道管などに多くの製品に使用されているが、発ガン性などの健康影響を有するため「労働安全衛生法」(昭47法57)では、特定化学物質に指定されており吹き付け作業の禁止、作業所の排気装置の設置等が定められている。

 

また、「大気汚染防止法」(昭43法97)では特定粉塵に指定され、発生施設に対して規制基準が定められ、基準の厳守、設置届出、測定が義務付けられている。また、バーゼル条約では、アスベストは有害廃棄物に指定され、各国間の越境移動が禁止されている。

 

アスベストが原因物質として知られているガンが悪性中皮腫(mesothelioma)である。

 

悪性中皮腫は肺の1部を覆っている胸膜や、腸や肝臓の周りを覆っている腹膜心臓の周りの心膜にできるガンの事で、非常にまれな病気ではあるが悪性度の高いガンで、早期発見が困難であり、治療法が見つかっていないとされている。

 

また、進行が早く、ほとんどの場合診断されてから1年以内に死亡すると言われている。

 

アスベストにも種類がありクロシドライト(青石綿)、アモサイト(茶石綿)は角閃石系石綿に属する。

 

クリソタイル(白石綿)は蛇紋石系石綿。含有する成分と構造の違いなどから、発ガン性に差があると考えられている。

 

クロシドライトとアモサイトは1995年に原則的に輸入、使用などが禁止されているが、発ガン性が低いと言う事でクリソタイルは現在も使用されています。

 

戦後大量に行われた吹き付けには、クリソタイルと共に、クロシドライトアモサイトが使用されている。

 

また、吹き付けが禁止された後でも、1部の珪酸カルシウム板にはアモナイト含有のものがあるなど、現在使用されている建物や水道管の多くに、依然として残されたままになっている。