現代人を死に至らしめる生活習慣病

現代人を死に至らしめる生活習慣病

1996年、厚生省(現・厚生労働省)は、がん、脳卒中、糖尿病などの呼称を「成人病」ではなく「生活習慣病」であると変更した。これらの病気は、年齢よりも日常の食事、運動、喫煙などの生活習慣によって引き起こされるものだと考えられるようになったからである。

 

例えば、小中学生の3〜5人に1人は肥満もしくは高コレステロールなどの成人病予備軍であるというデータがあり、がん、脳卒中、糖尿病などは中高年者特有の病気、つまり成人病とは呼べなくなったのである。現代社会に生きる子供は大人と同じようなストレスを抱えていることを考えれば、当然の結果だといえる。

 

こうした生活習慣病を予防するには、ビタミンやミネラルを積極的に摂取する必要性がある。しかしながら、日本ではビタミンやミネラルの必要性をあまり理解されていない。また、日常の食事だけでは体に必要なビタミンやミネラルを摂取することができないという知識もまだまだ浸透していないようだ。健康に対する意識が非常に高いアメリカでさえも、実は、人口のおよそ3%しかバランスのとれた栄養を摂っていないと言われている。

 

1日あたりに必要なビタミン類を食事で摂取しようとすると野菜や果物をバケツ単位で食べなくてはならない。しかもストレスになどによってビタミン類が損なわれてしまうため、多くのストレスにさらされている現代人にとって、ビタミン類を体内にとどめておくのは非常に難しくなる。

 

1997年、日本人の20代から60代までの約2万3,000人の成人男女の検査を行ったところ、正常または異常があっても日常生活には困らないと判定された健康な人は全体のわずか5%に過ぎなかった。逆に、異常と判定された人は全体の59%にも及んでいた。当然、異常と判断された人はかなり高い確率で生活習慣病になるとみて間違いないだろう。

 

異常を認めたり、発病してから病院に通っても、時すでに遅しである。日常の食事でビタミンやミネラルをしっかりと摂取し、あるいはサプリメントを積極的に利用することが、生活習慣病を予防する最善の方法なのではないだろうか。

 

情報提供:日本ニュートリション協会 最新アメリカ栄養学の基礎知識